このところ天候にも恵まれ、善光寺御開帳も連日大勢の方々で賑わっています。
みささんいかがお過ごしでしょうか?
今回は回向柱について触れてみたいと思います。
高さ10メートルの善光寺本堂の前に立つ大回向柱。
この回向柱の上部には白布が結ばれ、本堂に伸びています。本堂では五色の糸に変わり、内々陣で金糸となって阿弥陀如来様の右手中指に結ばれています。
回向柱に触れれば、阿弥陀如来様と縁が結ばれ、極楽往生がかなうといわれています。
前立本尊に触れるのと同じ御利益があるとされています。
回向柱は、江戸時代に松代藩が本堂の再建に携わった縁で、長野市松代町の住民らが寄進するのが慣習で、今回は長野県小川村で伐採されたスギを使用されました。
寄進する回向柱は2本です。1本はもちろん善光寺本堂前に立つ大回向柱で、ちょっと小ぶりなもう1本は世尊院釈迦堂の前に立つ回向柱です。
釈迦堂に安治されているのは、わが国唯一の等身大(全長166センチ)の銅造釈迦涅槃像です。
おだかやな表情で横たわる像も御開帳期間中は像の前の戸帳が開けられ、特別拝観できます。
釈迦は現世、阿弥陀如来は来世。二つの回向柱に触れることで、釈迦とも阿弥陀如来とも縁が結ばれ、現世と来世の幸福が約束されると信じられています。
全世界を駆け巡る-百年に一度の危機-そんな世相のなかで七年に一度の御開帳を迎えられました。
それは幸運なのかもしれません。
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