幸村は中国の関羽に似ている?

By kakizaki, 2014年12月12日


関羽は三国志時代の豪傑ですね。後にを興した劉備玄徳を兄貴分として張飛とともに義兄弟の契りを交わし、大国のを相手に戦った中国史では有名な英雄です。京劇の主人公になったり、横浜などの中華街に関帝廟(関羽を祭った廟)があることからもわかるように、多くの中国人に敬愛されています。

関羽は武術に優れていただけではなく、知略にも富み、義にも厚く、敵であった魏の曹操からもスカウトされたぐらいの高潔な武将でした(スカウトは断りました)。惜しくも最期は敵の奸計に遭い、孤軍奮闘の末に戦死してしまいますが。

関羽が醸し出す雰囲気は幸村に似ています。と筆者は感じます。
文武に優れていること。志操を曲げない、折れない心を持っていること。中国と日本の違いはありますが、多くの人々に悲劇的なヒーローとして称揚されていること。などが似ている感じがするのです。(悲劇的なヒーローという点は、このブログの第6回に「中国人は敗者に対して冷たい」と述べたのとやや矛盾しているようですが、関羽は戦死したとはいえ、いわゆる敗者ではないのでおかしくはないと思います)。

また、中国には(パン)と呼ばれる一種の義侠心により結ばれた集団がありました。これは強烈なもので、実の親兄弟以上に強い結び付きだったようですね。劉備張飛と義兄弟となり、死ぬまでその契りを守った関羽も、まさにこの幇に属する人ではなかったかと想像します。
すると、幸村と猿飛佐助霧隠才蔵などとの関係も一種の幇ではなかったかと空想したくなるわけです。いわゆる利害による結び付きではなく、義兄弟、ひらたくいえば強烈な親友どうしのようで、仲間のためには自分の生命さえも顧みません。いわゆる主従関係ではないですね。

後世になって、巨大な伝説となった点でも、関羽と幸村は似ています。それだけ多くの人々に敬愛されてきたわけですが、中国と日本との違いを超えて、何か人間の根本的なものに触れるものが両人にある気がするのです。


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